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女性を抑圧した20年前の「悪夢」が再来か

最近の気に掛かる記事: 池滝 和秀 : ジャーナリスト、中東料理研究家

アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンの攻勢で主要都市が相次いで陥落し、首都カブールに向けて進軍、ガニ大統領が隣国タジキスタンに脱出して民主政権が事実上崩壊した。タリバンは、アメリカ軍の8月末までの完全撤退で生じた「力の空白」を一気に埋め、20年にわたって民主化の促進や軍の育成に取り組んだアメリカのアフガン政策は失敗に終わった。

カブールの状況は、1975年のベトナム戦争でソ連が支援する北ベトナムが南ベトナムを制圧、混乱したアメリカ人ら外国人の脱出劇に象徴されるサイゴン陥落を彷彿とさせている。女性の人権侵害や石打ち刑、音楽の禁止など厳格なイスラム法による統治という2001年のアメリカ軍侵攻まで続いたタリバン政権の悪夢の再来は確実な情勢だ。

また、タリバンの動きに触発されてパキスタンをはじめとした周辺国のイスラム勢力が勢いづくとの見方があるほか、国際テロ組織アルカイダなど欧米を標的とした過激派の「テロの温床」となる可能性もある。


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