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アフガンから怒りの声を上げるのは、現地で日本人の活動を支えながらも見捨てられたアフガン人たち。盟友を保護すべく「カブール救出作戦」で結果を出した韓国と比較すれば、我々とて日本政府の体たらくには憤りを覚える。いったい何が明暗を分けたのか。

日本、カブールの恥辱〉との見出しで〈アフガニスタン退避計画は失敗に終わった〉と報じたのは、8月28日付の韓国紙・中央日報だ。東亜日報など他の大手メディアも横並びで日本政府の対応を取り上げると共に、中国メディアまでもが〈韓国紙が日本を嘲笑〉と報じるなど、中韓がここぞとばかりに“日本叩き”に熱をあげている。

 情けない話だが、かの国々が喧伝するように日本が大負けしたのは否めない事実だ。

実際、韓国政府はアフガン人協力者390人を3機の輸送機にわけて移送。25日にカブールを発ち、パキスタンを経由して無事に韓国まで送り届けている。冒頭の韓国紙は文在寅大統領が陣頭指揮を執った脱出劇を〈ミラクル作戦〉と呼び、〈カブールのミラクルが成し遂げられた〉と褒め称えた。

片や日本はといえば、韓国軍機がアフガンを飛び立った翌日の26日、ようやく自衛隊の輸送機がカブールに到着。現地で飲食店などを営みながら共同通信のカブール通信員を務めていた安井浩美さん(57)ただ一人を救出できたが、日本大使館や国際協力機構(JICA)の現地事務所に雇われて、日本人と共に汗を流してきたアフガン人協力者の退避希望者約500人は置き去りにされた。

タリバンは外国勢力に協力したアフガン人の身柄を次々に拘束し、場合によっては殺害しているともいわれており、彼らは命の危険に晒されている。

米軍が完全にアフガンを去った今、日本政府は出国を希望する協力者の救出を求めてタリバンと交渉するとは明言しているが、タリバンは9月上旬にも新政府を樹立すると意気込む。いざという時に頼りにならない国だとの烙印を押されないよう、救出作戦を完遂する必要がある。残された時間は限りなく少ない。

退避対象アフガン人、日本へ パキスタンに10人自力出国

【イスラマバード共同】イスラム主義組織タリバンが暫定政権を樹立したアフガニスタンで、日本政府の退避支援対象だったアフガン人約10人が隣国パキスタンに陸路で自力出国したことが10日、分かった。早ければ12日にも日本に向かう。複数の外交筋が明らかにした。タリバンの復権後、アフガン人が日本に退避するのは初めてとみられる。
 日本政府は在留邦人や大使館職員ら約500人を救出するため、自衛隊機を派遣。退避させた日本人は1人にとどまり、岸防衛相は8月31日、撤収命令を出していた。日本に退避するのは国際協力機構の現地スタッフとの情報があるが、詳細は明らかにされていない。

「捕まれば妹は殺される」 在日アフガン人、「命のビザ」発給を切望 タリバンから母国の家族が迫害受ける恐れ

イスラム主義組織タリバンが実権を握ったアフガニスタンから親族らを退避させたいとして、在日アフガン人らが日本政府に対し、親族らの保護を求めている。アフガンの前政権に協力した経歴や宗派、民族、性別を理由に迫害を受ける恐れがあるためだ。日本政府の退避支援対象に含まれていないが、人道的見地から「命のビザ」の発給を訴えている。

こうした退避要望は9日、野党の国会議員らによる難民問題の懇談会で取り上げられた。外務省担当者は「個別の事情があるので、一つ一つ丁寧に対応している」と述べるにとどめた。


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