2019年度第1回、令和最初の定期講演会は講師に清水學先生をお招きし「変貌するインド・南アジアとその対外戦略ー海のシルクロードとインド洋」という題目でご講演をいただきました。
中国の広域経済圏構想「一帯一路」が提起されてすでに久しいですが、これを念頭に安倍首相が「インド太平洋戦略」を提唱、これにトランプ大統領が賛同、その後、インド、オーストラリア、東南アジア諸国を含む「インド太平洋構想」として議論が続いていることは周知の通りです。しかし、これは目的・内容ともに曖昧で、まだ構想・戦略の体をなしていません。世界の様相が一段と複雑化してきている中、こうした問題を含め、安全保障や地政学をめぐる議論は重要ですが、地域に根差した変化の実態を歴史的視点と科学的なデータに基づき分析することなくしては目的を達成することはできません。
清水先生は長年アジア経済研究所を舞台に戦後日本のインド研究をリード、その後、宇都宮大学、一橋大学、帝京大学へと研究の場を移しながら、南アジア、中東、中央アジア・コーカサス地域の実証研究で優れた業績を残されてきました。また、(有)ユーラシア・コンサルタントを設立し、起業の分野でも先端的な役割を果たされてきました。今回の講演会では、長年にわたる同先生のこうした研究と実態分析に基づくインド・南アジア諸国の対外戦略を海のシルクロードとインド洋の全体的な動きとの関係で語っていただきました。
第Ⅰ部: 第 1回講演会
日 時 :2019年 6月 1日 (土) 講演 13:00〜16:00
テーマ :「変貌するインド・南アジアとその対外戦略ー海のシルクロードとインド洋」
講 師 : 清水學氏(アジア経済研究所名誉研究員、元宇都宮大学・一橋大学・帝京大学教授)
場 所 :JICA地球ひろば 2階 セミナールーム201AB(JICA市ヶ谷ビル内)
第Ⅱ部: ネットワーキングパーティー(懇親会)
日 時:2019年6月1日(土) 16:00~18:00
場 所: JICA地球ひろば 2階 J’s Café