大切な人たちとつながる。宗教的な行事に参加する。自分の態度を示す。新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対応するため、個人やコミュニティーが課せられた制限に取り組む中、こうした行動をはじめ多くのことがオンラインで行われるようになっています。テクノロジーへの依存が高まっている世界にうまく対応するという課題に人々が直面する中で、高齢者ほどサポートが必要な人々はおそらくいないでしょう。
今年の国際高齢者デーのテーマである「Digital Equity for all Ages (あらゆる年齢層に公平なデジタル社会に向けて)」は、社会全体の利益のために、世代を超えて機会を拡大するための重要なきっかけを提供します。
パンデミックが続く中、高齢者はともすれば、より孤立した状態で取り残されています。また、サイバー犯罪の高まる脅威に、よりさらされやすいのも高齢者です。高齢者を狙う悪質な犯罪者の責任を問うためにあらゆる手段を講じると同時に、高齢者の福祉を向上させるための重要な防御策や手段として、私たちは高齢者のデジタルスキルの強化にも取り組まなければなりません。
高齢者は単に脆弱な立場に置かれた人々ではありません。私たち全体の進歩に必要な知識や経験を提供し、大きく貢献する人々です。高齢者が新しいテクノロジーにアクセスし、学び、使うことができれば、貧困を撲滅し、地球を守り、2030年までにすべての人々が健康や平和、そして繁栄を確実に享受できる世界を目指した行動をすべての人に呼びかける「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて、高齢者がよりよい形で貢献できることになります。
今年の「国際高齢者デー」を迎えるにあたり、あらゆる年齢層にとって公平なデジタル社会の実現に向けた、より包摂的な政策、戦略、行動を目指そうではありませんか。
国際高齢者デー(10月1日)に寄せる
アントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
https://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/42881/