IIS 講師、受講生、一般参加者の皆さん!
前年度講演会は島崎恭一世界銀行主席金融担当官による講義「世界銀行の業務と最近の開発援助の動向」に始まり、前後5回、社会の第一線で活躍する専門家の方々から貴重なお話をいただき、わが国と国際社会が直面する契緊の課題について議論を深めることができました。
島崎氏は講義の中で世界銀行グループの機構や役割についても詳しく解説され、また、同行が取り組んできた途上国向け融資や開発支援の骨格を理解するための有効で充実した内容の手掛かりを与えてくれました。
また、「世界に羽ばたけヤングジャパニーズ-国境なき技術団」と題する岩井龍太郎氏(日揮株式会社経営戦略室副室長)の講義は日本企業の国際経営やプラント・ビジネスの現状と問題点等について詳しく言及された大変貴重なもので、多くのご教示をいただきました。
特に、同氏が日本の技術協力や国際貢献の持つユニークな役割を含め、次代を担う日本の若いリーダーたちにメッセージを託されたことは大変重要で、しっかりと受け止めさせていただきました。
さらに、日本貿易振興機構生活文化・サービス産業部長眞銅竜日郎氏の「チーム・絆・KIZUNA: The Bonds of Emotionの取り組み~日本と世界を担う若者へのメッセージ~」と題する講義は、ご自身が広大な米中西部13州において実施してきた日本の優れた工業技術・製品・ビジネス等の紹介や日本人が最も大切にしている「人と人とのつながり」や「おもてなしの心」について詳しく触れられ、心を打たれました。
特に、東日本大震災に関連して同氏が実施した活動が多くのアメリカ人の間に感動と共感を呼び起こした点で非常に教訓的だったと思います。
昨年度、これら講師の先生がたがIISの教室で行われた講義の中には若い世代に是非引き継いでいっていただきたい貴重な体験や知識、歴史的教訓等が沢山含まれています。わたくしたちはその意味を深く考え、これからの活動に生かしていきたいと考えております。
そこで、第5回講演会が終わった昨年7月以降、政治・経済・社会の様々な出来事とつなぎながらこれを体系化し、IISのカリキュラムの中に取り入れ、活動プログラムを豊かにする努力を重ねてきた次第です。調査や研究、資料・データの整理を含め、何度か検討会も持ちました。それを基礎に2015年度講演会および活動プログラムの具体案がまとまりましたので、3月14日(土)に第1回講演会を開催することとし、そこで長期計画や最終案について詳しく説明させていただきます。
なお、改革の骨子は概略以下の通りです。
1)会員制の採用
* 研究・教育の一貫性を図り、自主的・自律的活動を啓発、
あわせて、IISの組織的強化につなげていくため、会員制を採用する。
* 会費=割引年会費
2)定期講演会
* 講師陣、会員、一般受講者その他で構成、隔月間、年6回開催。
年度ごとに共通課題・テーマを設定、各講師も年度初めに選定。
* 会費=1回 ¥2000(資料代、会場費の一部)
* 明治大学紫紺館3F(S4教室)
3)ネットワーキング・パーティ
* 交流・親睦・ネットワークの拡大を目的に、講師や各界のリーダーと
交流
* 講師、会員、一般参加者、ビジネスリーダーその他で構成
* 会費=料理(適正な価格を検討)
* 場所=明治大学紫紺館パーティ会場(4F)または椿山荘(5F)
4)プロジェクト研究会:政治経済・文化社会にまたがる契緊のテーマで組織
* 小規模の勉強会を軸に開発調査プロジェクトを発足させる。
* 開発・教育・実習型プロジェクトの準備
5)フォーラム・合宿(研究発表と討論)
* 年1回開催、参加自由。
* 会費=別途検討