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本年度第4回定期講演会は平成最後の講演会ともなりますので、その締めくくりの意味を込めて、「平成30年-激動の時代を検証する」と題し、本インスティチュート代表の唐沢敬から報告と問題提起をさせていただきました。
平成の30年は、衝撃的なバブル崩壊で始まった日本経済の急激な落ち込みと国際的ポジションの低下、少子高齢化、活力喪失等に代表される「縮みゆく日本」の姿ばかりが際立つ時代であったように思います。世界的な視点からみると、「ベルリンの壁」崩壊と冷戦終焉を起点とするグローバル化の歴史がこれに重なり、文字通り、変化と激動の時代でありました。この30年間、グローバル化、市場経済化、デジタル革命の世界的進行の下で世界の政治と経済は大きく態様を変え、国民生活も劇的な変貌を遂げました。生産と消費が地球規模で拡大し、デジタル革命の波に乗って溢れるばかりの富や豊かさが創出される一方、不均衡や格差も拡大、所得・分配・移住をめぐる紛争も一段と激化してきています。
この変化に対して、米欧、中・ロその他迅速に対応してきていますが、残念ながら、日本では、アベノミクス等様々なことが喧伝されながら、まだ十分な対応ができていません。トランプ政権誕生後、離脱と分断が世界的規模で進行する中、平成30年の歴史を検証し、次の時代に何が残せるか、30年後、50年後の日本を見据える作業を急がねばなりません。国民誰もがこの課題と真摯に向き合い、世代を超えた議論を組織し、真剣な努力を重ね合うことを求められています。

第Ⅰ部: 第4回講演会
日 時 :2019年 3月 2日 (土) 講演 13:00〜17:00
テーマ :「平成30年-激動の時代を検証する」
講 師 : 唐沢 敬(国際研究インスティチュート代表、立命館大学名誉教授)
場 所 :JICA地球ひろば セミナールーム600(JICA市ヶ谷ビル内)


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