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発表者: 武田健吾 2020年9月5日

 3.11の福島第一原子力発電所事故を機に、技術者倫理というものに注目が集まった。
  技術者ないしは科学技術に携わる者が会社や社会全体に対し担うべき責務や行動規範の基準となるものであり、様々な事件事故の検証では技術者倫理を遵守できる環境であったかなどが調査項目として上がる。
 今日では、大学の工学部などで技術者倫理に関する講義が設けられるなど、科学技術を必須とする現代社会において、技術者の社会的責務を学ぶ機会が増えている。
 しかしながら、非技術者において、この技術者倫理ないしは、科学技術自体に対する理解(科学技術リテラシー)の教育が十分であるとは言えない状況にある。
 実例を挙げればきりがないが、水素水などの「紛い科学商品」、PL法により年々厚くなる取扱説明書、「かけ算の順序問題」などがある。
  行政面では、2001年に科学技術庁が廃止されて以降、本来は非専門家である政治家による主導など、所謂テクノクラート(技術官僚)の発言権が弱まり、科学的見地を行政に反映させることが困難になっている。
 そこで、日本が今後も科学立国を継続するに不可欠といえる、技術者倫理と科学技術リテラシーについて、「この問題の根底に何があるか」「具体的な改善方法はあるか」「専門家と非専門家の間の谷は何か」など、様々な観点から議論を深めていきたい。

以下参考文献
 「技術士倫理綱領」(日本技術士会)
https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000025.html
 「かけ算の順序問題」(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/かけ算の順序問題
 「技術者倫理事例集」(室蘭工業大学技術者倫理研究会)

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